基本を極めるビジネスの心得
基本を把握し、迷わず席を案内するスマートさを
最低限のマナーとして「上座」と「下座」を見極める
 席次とは公の場での座席の順序です。目上の席を「上座」、目下の席を「下座」と呼びます。お客様を応接室に案内する時には、上座に案内します。上座はその部屋の中で一番居心地が良い場所で、一般的には出入り口から遠く絵画や置物がよく見える席です。一方、下座の目安は出入口に近く騒々しい場所です。オフィスのレイアウトやシーンによって異なるため、それぞれの職場の応接間をあらかじめ確認しておきましょう。
 「どこに座るか」また「どこにお座りいただくのか」を瞬時に見極めることが、マナーとして大切です。
洋室
応接セットでは3人掛けのソファーが上席になり、順にひじ掛け椅子、ひじ掛けのない椅子となります。
図の場合、入口から一番遠いソファー席が上席となります。
洋室
和室
入口から遠く、床の間を背にして座る場所が上席と覚えておきましょう。
お店の人が出入りする側が下座で、床の間がなく庭などが見える部屋の場合は、入口から遠く、庭の見える場所が上座になります。
●和室でのタブー
畳のヘリと敷居を踏む/座布団を踏む/立ったままのお辞儀/崩した足を上座に向ける
和室
エレベーター
基本的にお客様や上司、先輩が優先です。乗るときも降りるときも自分が最後です。ただしオペレーターがいないところでは「失礼します」といって最初に乗り、操作ボタンの「開」ボタンを押して他の方に乗ってもらうようにします。
その際、お客様や上司に背を向けないよう体を斜めにして立つように注意しましょう。
エレベーター
丸テーブル
出入り口側を下座とし、反対側が上座になります。
上座から左が2番目、右が3番目という風に交互に座ります。
丸テーブル
タクシー/乗用車
運転席の後ろが最上席、助手席が末席です。後部座席に3人座る場合は、3人のうち真中が助手席の次の末席になります。
ただしスカートをはいている女性など、奥の席に移動するのが大変な場合は、奥の上席を一度は勧め、「手前で結構です」といわれたら「お先に失礼します」と断って、先に乗っても構いません。
社用車などで上司や取引先の方が運転する場合は、助手席が上席になります。
職位が低い人が運転する場合は、タクシーの席次と同じです。
タクシー/乗用車
列車/飛行機
列車や航空機などでは、進行方向の窓側の席が上席で通路側が下席です。
席が3つ並んでいる場合は、真中が下座になります。
ただし、人によって「窓側」「通路側」などの好みがあるので、先方にうかがうのがよいでしょう。
列車/飛行機
●奉行EXPRESS 2009年夏号より