基本を極めるビジネスの心得
社会人として恥ずかしくない、欠勤、早退、遅刻する際のマナー
的確で迅速な対応がお客様や社内の人への迷惑を最小限に
 新入社員にとって、春はやる気に満ち溢れた“はじまり”の季節。新しい環境でつい頑張りすぎてしまい、体調を崩してしまうケースもあるかもしれません。基本、社会人にとって遅刻や早退、欠勤はご法度です。しかし、万が一の時のために、社会人として恥ずかしくない対応を心得ておくことが必要です。

遅刻のマナー
遅刻が確定した時に電話連絡を入れるのではなく、予期した時に直ちに上司に連絡を入れます。連絡はメールではなく電話です。まず謝罪と遅刻の理由を伝えます。その上で出社時間の目安を遅めの時間で伝えておくことが重要です。少しでも早い時間を伝えたい気持ちはよくわかりますが、早い到着を約束したものの、間に合わなかった場合、第二の遅刻となってしまいます。到着後には、直ちに謝罪します。この場合、「言い訳」は絶対にタブーです。 再発防止に努める
遅刻理由を明らかにして、次回遅刻を繰り返さないように自己管理に努めることが必要です。また、電車やバスなどの公共交通機関の遅延理由での遅刻の場合は、遅延証明書を発行してもらい会社に提出します。
社会人にとって遅刻は恥ずべき行為です。自分の健康や生活パターンの管理も社会人としての最低限のルールです。

欠勤のマナー
何日も前から休むことが決まっている場合は、前日に「明日はお休みをいただきますのでよろしくお願い致します」と挨拶をしておきます。一方、当日急な発病などでやむを得ず欠勤する場合は、メールや伝言ではなく上司に直接電話をしましょう。少なくとも始業時間の15分前までに連絡が必要です。始業時間を過ぎてからの連絡はNG。これは欠勤の許可願いの電話で結果報告ではありません。事情を話して上司に相談しましょう。上司と連絡が取れない場合は、他の人に伝言をお願いし、時間をおいてから再度、上司に電話をかけます。 業務の引継ぎや連絡は迅速に
その日のやるべき仕事を伝えましょう。急を要する仕事は他の人に替わってもらうなど相談しましょう。訪問のアポイントメントを取っている場合は先方にお詫びの電話を自分で入れます。欠勤はお客様や社内の他の方に迷惑をかけてしまいます。あらためて謝罪の気持ちを伝えることが重要です。
仕事には責任が付きまといます。引継ぎはしっかりと行い、穴を開けないように対応することが重要です。

早退のマナー
体調不良で早退する場合は、上司に相談の上、早退の許可を得ましょう。何も言わずにこっそりと帰るなんていうのはもってのほか。帰社の際には上司や周りの人に「ご迷惑をお掛け致します。お先に失礼致します。」と挨拶をしてから帰りましょう。 その日にすべき仕事は引継ぎをお願いする
その日にやらなければならない仕事は周りの人に相談し替わってもらうなど、きっちりと整理してから早退しましょう。翌日、必ずお礼を告げます。お客様への訪問のアポイントメントが入っているときは、担当者に電話連絡を入れ、当日のアポイントメントをキャンセルします。そして日程の再設定をします。
お客様に迷惑を掛ける行為なので上司にも相談しながら行いましょう。

 欠勤や早退、遅刻はないに越したことはありません。しかし、このような突発的なことが起きても、慌てず騒がず的確で迅速な対応がお客様や社内の人への迷惑を最小限に抑えるためのノウハウです。それができるか否かであなたに対する評価が決まってしまうといっても過言ではありません。仕事はチームプレイです。常に周りの人に対する配慮や感謝の気持ちを心掛けることが必要です。そうすることにより、あなたに対する信頼感は自然と生まれ、何か困った時にも周りの人が温かくサポートしてくれるのでしょう。
●奉行EXPRESS 2009年春号より