基本を極めるビジネスの心得
ビジネス・メールの基本は速やかに、わかりやすく
メールはコミュニケーション、相手の気持ちを考えましょう
メールというツールは、たった一通で相手を怒らせてしまうこともあれば、逆にその後の仕事がスムーズに進むこともあるでしょう。つまり、メールも一つのコミュニケーションだということです。「これを読んで相手がどう思うか。相手にとってわかりやすいか」を、常に念頭に書くことが基本です。
では、メールを書く上での最低限のマナーとはどのようなことでしょう。第一に、速やかに返信をすることです。その返信に書くべき結論が検討中である場合も、「ありがとうございます。すぐにお返事いたしますので、今しばらくお待ちいただけますでしょうか」という返信は書けるはずです。あるいは「承知しました。追って連絡いたします」のひと言でもいいのです。
この速やかな返信が行われないと相手は不安になり「開封確認」というようなツールを使うかもしれません。逆にメールをもらう側に立ったときも、つい使いたくなるツールですが、相手によっては失礼に当たる場合もありますから要注意です。
第二に、件名のつけ方です。「ご連絡」や「ご案内」だけでは迷惑メールと間違えられてしまいます。人によっては、一日数百件もの仕事のメールを受けとることもあります。ですから、件名を見ただけでその中身を想像できるのがベスト。相手のメールに返信する場合も相手からの件名にリターンするだけではなく、こちらの「回答」であることを想像させる件名に変えるほうが親切です。
第三に書式です。良いメールの例(下図)をご覧ください。重いメールは相手がキャッチしにくいことがありますから全体の本文量は1スクロール以内で簡潔に。それよりも長くなる場合は別添するとよいでしょう。また、本文は送信する前に必ず読み返し、変換ミスがないか確認、最後に必ず署名を入れます。
そして基本ができればもうワンステップ。シンプルなだけで素っ気なくならないよう、ひと言「相手のための今日の挨拶」を。それがビジネスの潤滑油になるのです。
良いメールの例
●奉行EXPRESS 2008年冬号より