一日何時間もパソコンの前に座ったり、集中して作業を行ったりしていると、肩がこり不快感や痛みが出てしまうことはありませんか。現代人の肩こりのほとんどは、筋力と柔軟性の低下による血行不良が要因です。
本来、人の頚椎は緩やかな曲線を描いていて、背筋を張ることで頭を胸という土台にのせておくことができます。しかし、たとえば座った状態でデスクワークを行っていると、どうしても背中が丸まって前傾姿勢になってしまい、お腹の筋肉も働かない状態になるので、重い頭を支えようとして首の後ろの筋肉が緊張してしまいます。そのまま長時間動かずにいると、肩こりを引き起こす首すじの筋肉が過労に陥り、慢性的な痛みが生じることに。作業中もじっとせずに筋肉をいろいろな方向に動かしてあげることが理想ですが、なかなかそういうわけにもいきません。そこで、翌日にできるだけ疲れを持ち越さないように緊張した筋肉を伸ばすこと、つまりマッサージを行うことが必要です。筋肉は休養することで回復するので、自分で回復できる程度まで疲労を軽減しておけば、痛みはかなり軽減させられるのです。
そんな痛みのセルフケアに最適なのがテニスボールマッサージです。テニスボールは、スポーツ用品店、大型スーパーや百円ショップなどで簡単に、しかも安価に手に入るうえ、マッサージにちょうどいい硬さです。トリガーポイントと呼ばれる痛みの根源にボールを押し当てることで、痛みを緩和させていく海外ではメジャーな治療法です。あまり固いボールを使用すると筋肉を傷めて返って痛みが増してしまうことがありますが、柔らかいテニスボールなら初心者が使用しても筋肉に侵入しすぎることなく、防御反応を起こしません。ほどよい気持ち良さが感じられて、短時間で効果が出るのも人気の秘密。肩や腰が疲れたなと感じた時、自宅やオフィスで簡単にできるのもいいですね。