スペシャル・コラム
 
各分野のスペシャリストによるコラムをご紹介します。
 
激化する新卒採用マーケット 「大学生の就職に関する現状」その4
会社名:株式会社ベネッセコーポレーション
投稿者名:大学事業部 仁井 浩
大学生の実態と採用の現場
 
大学生の実態と採用の現場

このコラムでは、大学生の現状をいろんな角度から示していきたいと思います。
大学生の実態を正しく理解することで、より良い採用マーケティングをしていただく基本情報としてご覧いただければと思います。

最終回にあたって、採用に関する学生の“素朴な疑問”を列記してみます。

面接は最初の第一印象で決まる!なんてことをよく耳にしますけど、やっぱりそうなんですか?それに第一印象といっても表情や服装、話し方といろいろあると思いますが、どこを一番重視されているんですか?

やはり明るさというのは不可欠なんですか?必ずしも仕事に明るさは必須だとは思えないんですけど……。

大勢の中で何とか目にとまるためには、派手なパフォーマンスをしなくちゃいけないんじゃないかといったウワサを聞くんですが。

明るいの反対で、落ち着いている、クールといったイメージはマイナスイメージなんですか?

質問をしたりすると、面接官の方から「何もわかってないクセに」みたいな感じの扱いを受けることがあるのですが、生意気な雰囲気の学生ってどうですか?

会社説明会ではすでに選考が始まっている、なんて噂されたりしますが本当なんですか?居眠りしているとチェックされたり、質問をした学生の方が好印象で後の面接に呼ばれやすいとか……。学生の間では、なかば当たり前のように言われてますけど、本当のところはどうなんですか?

いい質問とはどんなものでしょうか?逆によくない質問ってどんなものですか?

質問すること以外に印象に残る学生っているんですか?

採用選考にあたって大学の成績ってどれぐらい考慮されているんですか?最近は成績は関係ないと言われたりしますが、本当なんですか?

仕事ができる、できそうな人ってどこで見分けるんですか?逆にできなさそうな人ってどんな人なんでしょうか?

ガンガンしゃべる人が勝ちなんですよね?

エントリーシートでの判断基準ってどのあたりにあるんでしょうか?

エントリーシートにオリジナルな体験が書いてあることで、何を評価しているんですか?地味な体験しかない人はどうしたらいいんですか?
エントリーシートを手分けして読むと、読む人によって評価に差が出るのでは?

世の中には圧迫面接を行う企業はたくさんありますよね?企業はその圧迫面接で学生の何を見ようとしているのですか?

「サークルを立ち上げた」といったエピソードは積極性のアピールに効果ありますか?

選考時期が早いと心構えができていない学生も多くないですか?

関西弁が出てしまうのはマズイですか?

集団面接で前の人と同じ意見になった場合、それを言っても減点されませんか?

学生時代に目立った活動をしていない場合は、どんなことを話題にすればいいのですか?

上記をご覧になって、どのような感想をお持ちでしょうか。
もちろん、これらは学生の生声であり、一切加工はしていません。

このコラムをご覧の人事の責任者・リーダー格の方は、一度部下・メンバーの方々にこの質問に対してどのような回答・見解を出すのか試してみてください。
採用担当者の方であれば、他部署(ライン部門など)の面接官に見せ、どのような回答・見解を出すのか試してみてください。

自分自身の回答・見解とのズレに愕然とされるケースも多く出るのではないかと推察します(採用担当の、人事責任者の自分に比べ、周囲はあまり考えていない、意識が低い....)。

言うまでもなく、学生と接点をもつ社員は「会社の顔」「会社そのもの」です。
上記のような、学生の素朴でかつ切実な質問に対し、誠実かつ統一した回答を返せない会社は、学生から高い評価を得ることは困難かと思われます。

人事にとって新卒採用の戦略、戦術、プロセス、ツールを企画し実行することは重要な仕事です。しかし、ややもすると忘れがちなのは、採用業務の最大・最強のメディアである自社社員のマインド形成です。この点も人事の仕事と理解し、実行する会社とそうでない会社には、自ずと差がでることは火を見るよりも明らかではないでしょうか。

一枚岩の会社、発言にブレがない会社は学生にとって魅力的に映ります。

機会があれば一度、御社でも上記の質問をメンバー、社員に試されることをお勧めします。そこから見えてる戦略もあるのではないでしょうか。


▼ 自社の企業PR情報を自由に更新出来る新卒採用情報サイト「ベネッセドリームエントリー」はこちら▼
https://www.obcnet.jp/jin/shin.html