このコラムでは、大学生の現状を客観的なデータで示していきたいと思います。
大学生の実態を正しく理解することで、より良い採用マーケティングをしていただく基本情報としてご覧いただければと思います。
■職業に関する意識
希望する職業がある |
79.0 % |
将来についてはっきりした目標をもっている |
65.1 % |
自分にどのような能力・適性があるかを知っている |
58.9 % |
職業に関する情報の集め方がわかる |
50.3 % |
希望する職業について十分な知識をもっている |
44.9 % |
最近の産業動向について知識をもっている |
26.0 % |
「進路選択に関する振り返り調査」2005年10月
ベネッセ教育研究開発センター調査(大学生6,463名) |
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上記データから、志望職種・志望進路先設定(「希望する職業」や「将来についてはっきりした目標をもっている」)→自己の適性把握(「自分にどのような能力・適性があるかを知っている」)→情報収集力(「職業に関する情報の集め方がわかる」)→職業内容理解(「希望する職業について十分な知識をもっている」)→社会・業界動向理解(「最近の産業動向について知識をもっている」)の順にスコアが推移している。
採用担当者として注目すべき項目は、職業内容理解(「希望する職業について十分な知識をもっている」)のスコアが、44.9%と半数を切っている点である。
もちろん学生は、正社員としての就業体験が無く、仕事に対する深い理解ができていないのは当然のことである。
しかし、採用マーケティングにおいて『自社への深い理解』促進は、重要なテーマであることに変わりはない。
近年、インターンシップやリクルーター社員の増員に力を入れる企業が増えてきている。これは、学生の母集団形成、採用ルートの複線化という意図もある。
しかし、本質的な狙いは、募集時のコアファンの形成の観点であるとする企業も少なくない。
「大手就職サイトに広告を出しても、以前に比べて効果が見られない」という声が昨年あたりから多く聞かれるようになった。
これからも企業認知を高める意味で “マス”広告で自社をアピールすることは欠かせない施策であることには違いない。
しかし、今後学生の絶対数は益々減少し、学生の売り手市場はしばらく続く…。
このような環境の中、『自社への深い理解』促進を主眼にして、コアファンの形成をつくりこむ“地道”な活動はさらに重要度を増してくると思われる。
▼ 就業意識の高い学生が集まる新卒採用情報サイト「ベネッセドリームエントリー」はこちら▼
https://www.obcnet.jp/jin/shin.html
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