会計ひろば2
本質的な支援で企業の成長を加速
特徴は“実行する”コンサルタント
 エスネットワークスでは事業理念に「100年続く100億企業の創出」を謳い中小企業のためのCFO経営を推進しております。そのためサービスラインとしては企業のCFO機能をカバーするラインナップを有しております。たとえば事業承継、資金調達、事業再生、人事給与制度設計、中期経営計画立案、M&A、BPR(業務プロセスの再設計)やPMI(買収後の経営統合マネジメント)、BPO(業務プロセスの設計・運用)、経営企画、内部統制構築支援、税務コンサルティング、IPO(新規株式公開)などになります。非常に多くのサービスメニューになりますが、その根底は常に変わらず、企業を成長させる、もしくは存続させるための支援。これに尽きます。
 簡単に言えば、中堅・中小企業を中心とした経営者の方々に「本質的な支援」を提供するビジネスパートナーのような存在です。本質的な支援とは、クライアントの状況に応じた経営インフラの整備、コンサルティングを通じた経営の支援、あるいは経営そのものに参画することにより、企業の成長スピードを加速させる支援のことです。たとえばIPOを目指す企業には各フェーズに合わせて資本政策や株式公開規制に関するコンサルティング、監査法人、証券会社、ベンチャーキャピタル対応などを行います。また、そもそもIPOするかどうか、という意思決定段階から経営者の視点でアドバイスもしています。あるいは最近増加している事業承継の案件では、経営企画や管理会計の見直し、ビジネスプロセスの改善、最適な組織作りの支援も提供しますし、M&Aに関してスキームのストラクチャリングや各種規制のコンサルティングも実施します。このように企業のCFOとしての役割を担うことにより、企業経営のあらゆる局面に対応できることが当社の強みとなっています。
 その関与の方法もより深くコミットメントすることが特徴です。たとえば、IPOや企業再生、事業承継では計画を立案し、その実行に関してはクライアントに任せるスタンスが一般的かもしれません。しかし、エスネットワークスでは「実行するコンサルタント」として、実際のオペレーションに関しても責任を持って担っていきます。
顧客に常駐し経営に深く関与する
リソースのレベルアップにも貢献
 具体的には、クライアントに常駐し、現場のスタッフとして新規事業のセットアップを担当したり、CFO、COOなどの役員として、あるいは管理部門のマネジメントやスタッフのポジションを担う形態で、会社の経営に深く関与する「常駐支援型コンサルティング」を展開しています。現在もエスネットワークスの50名の社員の8割は、日本全国のクライアントに常駐し、その会社の一員として活動しております。これが「経営に参画する」というエスネットワークスならではの独自のサービススタイルであり、クライアントに対して「本質的な支援」を提供していることの表れであると言えるでしょう。
 一例を挙げると、ある放送・通信事業などを展開する会社ではIPOを目指していましたが、開示実務のマンパワー不足、財務体質が脆弱なこと、連結マネジメントの経験不足、管理会計の未整備など体制が不十分でした。
 そこでエスネットワークスからCFOと財務会計支援スタッフ、資金調達支援スタッフ、統合支援スタッフが常駐し、社内人員のみで毎月単体・連結の月次決算業務が可能な体制を作り、資金調達や統合についても円滑に実施できるような体制も構築。上場を達成するとともに、その後もIFRS(国際会計基準)対応やM&A対応などを通じ、継続的に常駐支援しています。
 このようにリソースが不足しているクライアントに当社コンサルタントが常駐し、目先の課題をクリアしながら知識やノウハウを直接注入することで、クライアントリソースのレベルアップを図り、長期的なコスト削減を達成していくことも、常駐支援型コンサルティングの特徴です。
会計システムの導入効果発揮には
業務フローや体制の整備が不可欠
 一方で、業務コンサルティングやマネジメントコンサルティングの中で、会計システムを効果的に活用することも推進しています。ただし、会計システムさえ導入してしまえば、全てが順調に回るというのは幻想だと考えています。そう思われる経営者の方は意外と多いのですが、導入効果を発揮するためには、その前段階としての業務フローや体制の整備が不可欠です。業務プロセスを再点検して見直して、それに合わせて科目の体系や部門設計を再構築し、その上で会計システムを導入することで、初めてメリットを享受できるのです。
 整備された業務プロセスに会計システムを連動させれば、経営や業務にこれほど有効な仕組みはないでしょう。自社の売上や原価等のデータが科目別、部門別などでタイムリーに見える化することによって、経営者や事業責任者は常時適切な判断ができるようになります。日本の中堅・中小企業では、端的に言えば「何が儲かって、何が儲かっていない」ということが明確になっていないケースが多いことが問題点として挙げられますが、会計システムはその改善に大いに貢献するツールなのです。
 特に奉行シリーズは数ある会計システムの中でも、経営判断に必要な様々なデータを簡単に抽出できるなど汎用性が最も高いソフトであると認識しています。また、企業規模に関係なく、アーリーステージ、ミドルステージから上場後まで幅広く対応できる点も優位点でしょう。将来的な企業の成長を考えた場合、奉行シリーズは最適な会計システムであり、エスネットワークスでも多くのクライアントに対し導入を進めています。
今後は企業再生と事業承継が課題
改めて中堅・中小企業支援を強化
 今後、中堅・中小企業では大きく2つの課題がより顕在化してきます。1つは企業再生です。金融円滑化法の終了を踏まえて、企業の維持、銀行との交渉などが改めて問題となってきます。もう1つは事業承継です。2012年は社長を務めてきた団塊の世代が定年を超える年齢となり、「事業承継元年」とも言われました。私どもの試算では後継者不在で事業承継が課題となっている企業が全国に約10万社はあると見ています。これらの中堅・中小企業が抱える問題に対し、明確に解決までに導けるプレイヤーはあまり見当たらないのが現状ではないでしょうか。エスネットワークスでは今まで培ってきた経験を活かし、改めて中堅・中小企業への支援を強化していきたいと考えています。特に事業承継では、単なる株式や税金問題の支援にとどまらず、経営自体をいかに承継するかをテーマに取り組んでおります。つまり、ワンマン体制の「文鎮型」組織を改善し、新体制での企業維持・成長を目的として、後継者の育成や組織編成の再構築を図り、円滑な経営承継の実現を支援します。
 この様に高度化した経営環境の中でも、奉行シリーズは経営を数値データによってリーズナブルにバックアップするシステムとして、大いに活用できます。例えば奉行シリーズを有効活用すれば、部門別の収益性が簡単かつタイムリーに把握できるので、伸びている部門と不採算部門が一目瞭然となり、いち早く手を打てるようになります。エスネットワークスではそうした会計システムの効果的な使い方のサポートも含め、中堅・中小企業の力となり、日本経済の発展に貢献していきたいと考えています。
Vol.29
2013年春号
「ASOSの会計ひろば」では、OBCが運営・管理する会計人パートナー制度に加入する会計人が登場!
自慢のサービスを紹介しながら、会計・税務&奉行シリーズに関するトピックを語っていただきます。
>日幹夫氏
株式会社エスネットワークス
執行役員・経営支援第3事業部長
日 幹夫氏
(ひだか みきお)
東京大学法学部卒業。株式会社第一勧業銀行(現みずほ銀行)を経て、公認会計士二次試験合格の後、株式会社エスネットワークス入社。入社後、数多くの上場企業、IPO準備企業に対する常駐ベースの関与を経験。管理部門BPR、M&A企画と実行(バイ・セルとともに)及びPMI、再生、新規事業プロジェクト統括などを、会社をとりまく主要なステークホルダー(株主、債権者、監査法人等)との友好的かつフェアーな関係構築・維持を意識しながら遂行。現在は、主にM&A、フィナンシャルアドバイザリー、IPOコンサルティングなどのサービスを統括。
>白石武士氏
株式会社エスネットワークス
執行役員・経営支援第1事業部長
白石 武士氏
(しらいし たけし)
中央大学経済学部卒業。公認会計士二次試験合格の後、株式会社エスネットワークス入社。上場会社における管理本部、経営企画、社長室への支援実績を多数。特に、上場会社・上場子会社における管理部門のマネジメント経験が豊富。また、上場会社間のM&A事案におけるアドバイザリー実績も多数。直近では東証1部大手のグループ再編事案においてアドバイザリーとして関与。現在は、主に上場会社のほか、中堅・中小企業を対象とした管理部門および経営企画部門へのコンサルティングサービス、及び事業承継コンサルティングを統括。
アクタスグループオフィス

株式会社エスネットワークス

住所:東京都港区赤坂2-17-22 赤坂ツインタワー本館7F
TEL:03-5573-4661

エスネットワークスは1999年10月、「『経営者の支援』及び『経営者の輩出』を通じて、日本国経済に貢献する」ことを企業理念に掲げ、経営の基盤となる会計を切り口としたアウトソーシング事業からスタート。それ以来、主に中小企業に不足しがちなCFO、COOとしての機能を補完すべく、財務、税務、株式公開、M&A、事業再生などに関するコンサルティング事業を展開し、経営者を支援。そして、エスネットワークスで経営の経験を積んだスタッフが、顧客企業の経営者として、または同社から独立して会社や会計事務所を設立した経営者など、数多くの財務に精通した経営人財を輩出している。現在顧客企業は1300社、スタッフ数120名。グループ企業に税理士法人エスネットワークス、社会保険労務士法人エスネットワークス、ベトナムで会計支援と進出サポートを提供するES NETWORKS VIETNAM Co.,LTD.、教育研修事業を展開する株式会社イーエスリサーチなどがある。

●奉行EXPRESS 2013年春号より