特集2:Windows 7 & Windows Server 2008 R2が登場!
Windows Vista、Windows XPより操作も起動も早い
Windows 7とWindows Server 2008 R2はスピードと安定感がスゴイ
 企業では、PC操作時の起動待ちや保存したファイルを探す手間など、多くの時間を消費しています。今回発売された新しい基本ソフト(OS)であるWindows 7は、操作の短時間化、ロスレス、直感的に可能な操作など、日常的に多く接する部分の進化が特長のひとつです。目的のファイルにできるだけ少ないクリック数でたどり着くなど、ユーザーが楽になるためのアイデアが徹底的に投入されています。このような技術革新が可能になったのも、PCやサーバーなどのハードウェアがx64アーキテクチャとなったため。x64アーキテクチャとは64ビットCPUを登載したマシンを指し、今まで主流だった32ビットCPUと比べるとはるかにメモリの容量が大きく、扱える情報処理能力も格段に高くなります。
 Windows 7とWindows Server 2008 R2は、この64ビットCPUの持つ能力を最大限にいかし、操作性・パフォーマンス・信頼性において、それぞれ優れた特長を持っています。Windows 7では大幅にデスクトップ画面のスタートメニューやタスクバーが改良され、業務効率化に貢献するファイル管理などが可能になりました。さらに、パフォーマンスも向上しエコにもつながります。起動とシャットダウンの時間がWindows XPと比べ早くなり、アプリケーションやファイルを立ち上げる時間も高速になりました。お昼休みにオフィスの照明やPCの電源を落としている企業も多いと思いますが、PCの起動時間やシャットダウンが早いと助かりますね。電源を頻繁に落とす機会が多いノートPCもメリットが大きいところです。一方、Windows Server 2008 R2はITインフラの運用効率を向上させた仮想化テクノロジと、低消費電力化を強化。コスト削減など企業が最も期待するITを実現しています。
ムダもイライラも解消、業務効率が劇的にアップ
マウスのクリック数が減る 直感操作のWindows 7
Windows 7デスクトップ画面  Windows 7の最大の特長にユーザーインターフェースの改良、特にデスクトップ画面の変更があげられ、日常的によくあるこんなことも楽に便利になります。たとえば、月々の報告書や集計、ちょっとした挨拶文やレターなどは、まっさらな状態から作ることは珍しく、前回作成したファイルをひな形にすることが多いと思います。参考にするファイルが多いと、タスクバーにエクセルファイルやワードファイルがいくつも立ち上がり混雑した状態になってしまいます。Windows 7のデスクトップ画面では、タスクバーにアイコンが表示されシンプルになり、今までのようにタスクバーに幅を取ることもなくなりました。また、アイコンにマウスを乗せればウィンド画面を縮小表示してくれるので、中身の簡単な確認にも役立ちます。ひな形にする挨拶文や先月の報告書など、いちいち探して起動するのも面倒ですが、頻繁に利用するファイルは、タスクバーにある最近使ったファイルの一覧にピン留め(ブックマーク)して、いつでも表示できるようにしておけます。欲しいデータが少ない手間で確実にアクセスできます。
 また、ファイルを探すストレスを軽減させる「Windows エクスプローラー」も魅力です。今までに作成した会議の議事録や集計表などが増えてくると保存の方法も工夫が必要です。必要なファイルがなかなか見つからない、どのフォルダーに目的のファイルを入れたのか、このファイルに何のデータを保存したのかと忘れてしまうのが常です。そうなると取り出したいデータにたどり着くまであちらこちらファイルを開いたり閉じたりしなければなりません。報告書をすぐに確認したいのに焦るばかり。Windows 7では、ファイル検索機能が大きく進化、検索ワードにハイライト(マーカー)がつき、ファイルの中身をプレビュー表示する機能を追加。ファイルを起動しなくても目的のデータを確認できます。Windows 7には、このような業務の効率とスピードをアップさせるだけではなく、ITのステップアップを手助けする互換性も保持しています。
信頼感抜群の新OS
 新しいOSの切り替えには、それまで使っていたアプリケーションやファイルが起動できなくなるのではという心配がつきものです。
 Windows 7では、Windows XP・Windows Vistaで使用していたファイルを起動する時にエラーが出ても自動的に互換モードがサポートしてくれるので、慌てなくても大丈夫。また、Windows XPを使用している企業に嬉しい機能として「Windows XPモード※」があります。この機能を使えばWindows 7のデスクトップ上でWindows XPと同じような操作ができるため、切り替えによる不都合の心配もなく、新OSの操作に慣れるまでのロスも軽減できます。結果、レベルの高いIT環境へのスムーズな移行が実現するというわけです。
※Windows XPモードはWindows 7 Professional以上では無料利用可能。ただしインストールが必要です。また使用するPCには対応するCPUの搭載が条件です。
社内のサーバー管理がとてもカンタンに、サーバーを生かして会議も商談もスムーズに
Windows Server 2008 R2は充実の管理ツールを搭載
 サーバーの導入は企業にとって管理の簡素化やコスト削減に繋がるメリットを持っています。最新のサーバーOSであるWindows Server 2008 R2では今までのターミナルサービスを強化し、リモート デスクトップ サービス(RDS)や仮想化テクノロジ「Hyper-V 2.0」を標準搭載。中でも企業が最も注目する仮想化を活用すれば、企業にとっては複数台のサーバーを統合できるなど、経費軽減にもなります。
イメージ  自宅のPCや共有のPCから、業務PCを操作したい場合もRDSのWebアクセスを使って簡単に仮想デスクトップに切り替えられ、通常通りの作業環境が自宅や共有のPCで再現できます。たとえばインフルエンザの流行で出社できなくなってしまった場合や、在宅勤務でPCを使う場合も、アプリケーションや実際のデータを外部に持ち出すことなく利用できます。しかも新技術により、従来のリモートよりもスピードが格段に速くなっています。会社共有のノートPCで会議や商談に参加している時に、売上データが突然必要になったとします。仮想デスクトップを利用して奉行iシリーズを運用していれば、いつもの操作環境を会議室のPCに再現できるので、いつもの操作で慌てることなく奉行シリーズからデータを取り出せます。
 Windows Server 2008 R2は仮想化以外にも、低消費電力化を目玉にあげています。Windows Server 2003の電力管理に比べ約20%の消費電力を削減します。また簡単に一括管理できる電力管理もWindows Server 2008から継承しています。コアパーキングなど最新テクノロジーの採用により、Windows Server 2003 R2に比べ約20%の消費電力を削減します。ネットワークアクセス保護によるセキュリティの強化のほか、Active Directory管理センターによる管理作業の簡略化やサーバーの機能や役割を一元管理するサーバー マネージャー、PowerShellスクリプトで管理作業を自動化できるWindows PowerShell2.0の標準搭載など管理ツールが強化されています。これらの管理ツールは、高いITリテラシーやIT専門の人材がいなくても簡単に操作・管理できる仕様になっているのが特長です。
※15名以下の小規模事業所向け製品「Windows Server 2008 R2 Foundation」はOEMによるハードウェアへのプレインストール形態のみで提供されます。
通信のスピードアップとコストダウンを実現
Windows 7とWindows Server 2008 R2は最強コンビ
 Windows 7とWindows Server 2008 R2の組み合わせによって実現可能なサービスに「DirectAccess」と「BranchCache」があります。
 今まで、自宅や外出先などから社内ネットワークへアクセスする場合には、安全を保つためにはVPNと呼ばれる接続方法が一般的でしたが、リモートアクセス手段としてDirectAccessを使えば、特別な事前設定をせずにどこからでも利用可能です。前述のRDS同様、自宅での作業や外出先で急に資料が必要になった場合に便利です。通信は暗号化の設定ができるためセキュリティ面でも心配は無用です。
DirectAccess
 一方BranchCacheの便利さは次のような例があげられます。同じ事業所に勤めるAさんとBさんが、それぞれ本店のサーバーから販促資料をダウンロードする場合(Aさん、Bさんの順にダウンロード)、先にダウンロードしたAさんが同じ販促資料を持っていることをWindowsが自動で判断し、BさんのPCは、インターネットを経由せず、近くにいるAさんのPCからコピーしてきます。1台1台がそれぞれ本社のサーバーにアクセスするよりはるかに高速で効率的です。本社や他事業所との通信網が細く、通信が遅い場合でも、2人目以降の方は、自動的に近くにPCからコピーするので時間をムダにしません。本社のデータが更新されていれば、今度は近くのPCからではなく、サーバーから最新ファイルをダウンロードするように判断してくれるのも便利です。
BranchCache
 DirectAccessとBranchCacheは新たにネットワークの構築や整備の必要はなく、コストを抑えながら先進技術を利用した生産性の高いIT投資を可能にしています。
お得なキャンペーンモデルも揃えた充実の富士通サーバー
最新サーバーに切り替えてコストダウン
富士通広告  このようなソフトウェアを最大限にいかすためも、パフォーマンスに優れたハードウェアが必要です。中でも高い信頼性が評価され、3年連続で奉行ユーザーの導入サーバー実績1位(OBC調査)を獲得した富士通では、Windows Server 2008 R2の検証済みモデルを用意。コストパフォーマンスに優れオフィス利用に最適な「PRIMERGY TX100 S1」、静音設計でオフィス運用を最適に実現する「PRIMERGY TX150 S6」、高性能・高信頼なラック型(1U)薄型2WAYサーバー「PRIMERGY RX200 S5」など豊富なラインナップを揃えています。もちろん奉行iシリーズでも動作検証済ですので、この機会にネットワーク化と最新環境への移行を検討してはいかがでしょうか。
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IT投資の抑制がムダを助長
今こそITの世代交代を
 IT投資が抑制される中、Windows 7とWindows Server 2008 R2の導入を「まだ先の話」と考える企業があるかもしれません。しかし64ビット化に代表されるようにITの進化は早く、投資の抑制がいつの間にか業務や効率の“ムダ”を助長しています。そのひとつが、本稿で紹介した低消費電力化。買い替えをためらって燃費の悪い車を走らせていてはエネルギーにかかるコストは膨大です。1台ではほんのわずかな差でも企業全体のPC台数で計算すれば差は歴然です。リース料も最新の安価なサーバーを導入して、再リースするなどの見直しを検討すべきです。
 来年の4月には労働基準法の改正があります。業務プロセスの簡素化や機器操作のムダな待ち時間の解決が、不要な残業時間の削減や、従業員のライフバランスのためにも重要で、コストの低減にもつながります。最新ITへの対応の遅れは、企業の成長を妨げる要因にもなり得ます。まさに今、企業にとって「ITの世代交代」のタイミングです。「ITの世代交代」恩恵を受けるためにも、最新のIT利用をおすすめします。
●奉行EXPRESS 2009年秋号より [→目次へ戻る]