スペシャル・コラム:経営
各分野のスペシャリストによるコラムをご紹介します。
 
社長様、管理職の方へのお役立ち情報 その3
会社名:トーマツイノベーション株式会社
投稿者名:専務取締役 白潟 敏朗(しらがた としろう)
〜顧客満足がなぜ重要か!その理由とは?〜
 
〜顧客満足がなぜ重要か!その理由とは?〜
  「顧客満足」、「Customer Satisfaction(CS)」  
  あらゆる企業でこれらが大切だと伝えているでしょう。朝礼や会議の場などで、顧客満足を追求しろ!顧客第一主義だ!などと激を飛ばされる社長も多いことかと思います。
  では、なぜ「顧客満足」が重要なのでしょう?社長である皆様は、その重要性を徹底的に考えらたことはあるかもしれません。改めて従業員に聞いてみたことはあるでしょうか?もしなければ会議や朝礼の場で聞いてみてはいかがでしょう。簡単なようで意外と難しい質問です。

  「給与をもらっているのは顧客であるから。」確かにこれは正解です。従業員にとっては身近な理由であるためわかりやすいでしょう。ただ、それだけの理由では少し寂しい気がしないでしょうか?「仕事は給与・収入のためにある」ということを公言しているようなものとも捕らえられかねられません。
 「顧客満足は当社で働いている皆さんに喜んでもらうためです。」と伝えるべきではないでしょうか?
 人はどうしたときに喜びを感じるでしょうか?それは、「誰かに喜んでもらったとき」、「必要とされたとき」ではないでしょうか?お客様に喜んでいただくのは、そこで働く従業員。自らの満足のために、顧客満足があるのだと伝えることが一番良いと思います。
 組織が活性化するためには、「世間とお客様と従業員が喜んでいる。結果として、会社が儲っている」ことが必要になるでしょう。
 そうした意味でも、顧客満足と従業員満足は車の両輪といえます。

  それでは、顧客満足経営を実践するためには、何をすれば良いのでしょうか?

(1)理念として、顧客満足を掲げる
(2)社員に浸透させる
(3)お客様にも開示する
(4)満足度を測定し、目標として掲げる
(5)売上・利益以上に顧客満足度の目標に経営者が真剣になる
(6)会議の場で「どうすれば儲かるか?ではなく、どうすればもっとお客様に喜んでいただけるか?」を中心に議論する
(7)「『コキャスタ』 という言葉をはやらせる」

(4)(5)は、外食のワタミが有名です。幹部を集めた毎週朝の会議は売上についての議論はゼロです。どうすれば満足度が上がるか?の一点について毎週対策・改善を行っているのです。 (7)の「コキャスタ」は「顧客からスタート」の略語です。これはドラッカーの名言から由来しています。発想を「企業から」ではなく、「顧客からスタート」することが顧客の創造のための最重要課題だと氏は主張しています。会議の場で、自社の都合で意思決定がされそうなときには、「○○さん、その意見はコキャスタじゃないよね?」と注意し合うようにしてみてはいかがでしょうか?「コキャスタ」が従業員の日常語になった企業は真の顧客満足経営が実践されている企業といっても過言ではないでしょう。

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